新発田に移住して農業者になる

ページ番号1006152  更新日 平成30年3月29日

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「将来は観光農園を経営して、新発田に人を呼び込みたいです」

写真:竹井伸嘉さん

いちご農家を目指す竹井伸嘉(たけいのぶよし)さん

新発田で就農するという選択

 新発田市の風土に根付いた産業と言えば、ふるさとの豊かな大地をもとにした「農業」があげられます。全国的に若者の農業離れが進み、後継者不足が問題となる中で、新発田の自然環境の良さに魅せられ、農業を営むことを自らの職業として選択した方がいます。「新発田で農業にチャレンジする」ことに、どのような夢や希望を抱いたのでしょうか。市内紫雲寺地区でいちご農家を営む本間正司さんのもとで研修をしながら、新規就農を目指している竹井伸嘉さんにお話しを伺いました。

きっかけは農業に感じた可能性と人との出会い

写真:竹井さんと本間さん

 東京都出身の竹井さん。以前は仕事の関係で宮城県仙台市に住み、農業とは全く無縁のIT系の仕事をしていたそうです。竹井さんは、なぜ、新発田で農業に就こうと考えたのでしょうか。

(竹井)もともと独立したいという希望があり、どういう職業に就いたらよいか考えていました。奥さんの実家がある新発田に来たときに、知り合いの農家の様子を見せてもらう機会があり、その時に漠然と農業に可能性を感じ、おもしろそうだなあと思いました。農業は体が動いて元気であれば、いつまでもできるし、自分の技術をもってできる仕事です。その方がおもしろさもあるし、こういう大切な職業がなくなっていくのではという危機感も同時に抱きました。

 新発田で住もうと決めたときに、1年くらいかけて、移住先についていろいろなことを調べたり、市内の農家の様子などを見させてもらったりしました。その時に、自分と同じようにIターンで新発田に移り住み、イチゴ農家として就農をした先輩に出会ったことも、大きなきっかけになりました。今、私が研修でお世話になっている本間さんのところで、その先輩も2年間の研修を積ませてもらったそうです。本間さんとの出会いも、その方からのつながりです。

農業経験ゼロの不安と感じた心強さ

いちごの収穫

 初めて住む土地で、これまで経験したことのない職業に就くことを決心した竹井さん。農業経験ゼロという状況のなか、新潟県農業大学校で1年間、農業について基礎から学び、自ら選んだ「いちご農家」になるため、師匠である本間さんのもと、毎日、いちごの栽培方法についての研修に取り組んでいます。自らの選択した道についてどのように思っているのでしょうか。

(竹井)農業大学校では1年間、就農実践コースで、くわの使い方や畝の作り方など農業について基礎から学びました。しかし、学校では自分が選んだいちご栽培について、専門的に学んだわけではないので、不安しかありません。今は技術もなく、農地や資金の面でも何もないという状況です。でも、本間さんのところで研修をさせてもらい、1つずつクリアしなければならないと思っています。

 そんな状況であっても、やはり奥さんの地元であることが心強いです。知っている人も多くなり、いろいろと助けてくれる方もいます。本間さんや、自分と同じようにIターンをして就農するという道を進んできた手本になる先輩もいます。自分で決めたからには、進むしかないと思っています。

新発田で農業に取り組む利点

 就農することを選んだ竹井さん。その若者を新発田の農業の新たな担い手として期待を込めるかのように、優しく言葉をかける本間さん。お二人が感じる、新発田で農業に取り組むことの利点とはどのようなことでしょうか。

(本間)新発田で農業をする場合の利点と言えば、やはり水の良さだと思います。良い農産物をつくるには良い水が必要で、いちごも同じです。新発田市内には、二王子山や加治川があり、良い水が流れています。何でもよくとれるところが魅力だと思います。また、私が所属しているいちご部会は、いっしょに県外に研修に行くなどして、得た知識をもとに新たな技術を取り入れて発展してきました。部会には青年部もあり、若い人や女性もいて活気があります。技術を共有していけることが、新発田の農業の強みでもあります。

(竹井)新発田は「越後姫」の産地で、特産品として位置づけられていて、市や県、農協などの支援もあります。Iターンをして新規就農する立場としては、バックアップ体制が整っていることが強みだと思います。また、新発田のいちご部会の規模も大きく、技術について意見交換したり、勉強会ができたりするなど、人とのつながりがあることも重要です。

歩み始めた農業者としての未来予想図

いちごのパック詰め作業

 現在、市内のいちご農家で研修中である竹井さんの描く今後の夢はどのようなものでしょうか。そして、就農を志す竹井さんに、本間さんが伝えたいメッセージをお伺いしました。

(竹井)農業大学校での学習が終わるときに、1年間やったことと、これからの経営計画についての発表がありました。その時に「新発田市を人口10万人に戻します」という話をしました。今後、農業の経験を積み、将来的には観光農園を経営して、新発田市にたくさんの人を呼び込みたいです。また、仙台から引っ越して来て、私の奥さんも姉といっしょに商店街で飲食店を営むなど夫婦でそれぞれに頑張っているところです。新発田市へIターンやUターンなどで移住することを考えている方に、自分たちの活動を伝えていきたいと思っています。

(本間)いちごは生産者の性格が現われる農産物だと思います。日の出とともにハウスに向かい、いちごの顔を覚えるくらい観察し、五感を使って、水や肥料のやり方や温度管理などを判断していかなければなりません。だから、他の生産者の真似はできないものです。じっくりとあせらず勉強してもらい、「竹井ブランド」のいちごを育てられるよう頑張ってもらいたいです。

 農業の道を強い覚悟をもって突き進むと決めた竹井伸嘉さん。今後の活躍を期待するとともに、竹井さんが育てた「竹井ブランドのいちご」が市内に出回るのが楽しみですね。

いちご

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