令和5年度「財政計画」の見直しについて

市では、健全財政を維持するために、財政計画の定期的な見直しを行っています

財政計画とは

「財政計画」とは、地方税や地方交付税など、現在の収入と将来見込まれる収入の範囲内で、既に開始している又はこれから実施を予定している事業や各種サービスが実現できるかをシミュレーションしたものです。

　当市においては、過去の決算状況や最新の国内経済、景気の状況、国・県の動向など、現状で想定される様々な条件の変化を考慮した上で、令和6年度から15年度までの向こう10か年のシミュレーションをしています。

見直しの概要とポイント

　令和4年度決算、令和5年度決算見込み、令和6年度当初予算案を反映させた上で、世界的なインフレや円安による物価高騰などの社会情勢の変化や、国の施策である「物価高に負けない賃上げ」、「こども・子育て支援」、そして「脱炭素社会の実現」に向けた取組のほか、当市独自の重点施策による事業を盛り込むなど、将来に向けた事業費や財源の見直しを行いました。

見直しの手法と結果

　歳出について、人件費では、会計年度任用職員の制度改正に伴う報酬単価などの引上げや、今後の職員採用予定数などを考慮して推計しました。扶助費では、国の施策である児童手当の増額や定額減税補足給付金、また、生活保護扶助費や障害者自立支援給付費など、必要な経費を盛り込んだほか、介護認定率の減少に見られる健康寿命の延伸や人口減少が福祉施策全般に及ぼす影響を考慮しました。物件費及び補助費等については、新型コロナウイルス対応ワクチンに係る接種費用の、全額公費負担の終了による影響や、一部事務組合の新庁舎建設などに伴う負担金の増額のほか、「物価高騰対応重点支援地方創生臨時国庫交付金」を活用した緊急経済対策事業などを盛り込み、年間の所要額を推計しました。普通建設事業費では、物価高騰や労務単価の上昇などによる影響を考慮したほか、令和6年度当初予算案及び令和5年度からの繰越事業を反映するとともに、過疎対策事業債を活用した事業や、防災・減災の推進のための事業、そして、市が率先して取り組むべき脱炭素化の取組などを盛り込み、最新の年次計画の内容に更新しました。公債費については、普通建設事業の計画更新に合わせた償還額に見直しました。

　歳入について、地方税では、国が実施する「定額減税」の影響により、令和6年度の個人市民税は大幅な減少を見込んだ一方、市税全体としては回復基調にあることを考慮しました。なお、「定額減税」による地方税の減額分については、地方特例交付金により、全額、国から振替措置として交付されます。地方交付税では、国の最新の地方財政計画での伸び率などを踏まえ、増額としました。国庫支出金及び県支出金については、各事業に対応した財源として、それぞれ所要額を見込みました。地方債では、国の地方財政計画による財政健全化の方針を考慮し、臨時財政対策債の大幅な減額を見込んだほか、普通建設事業の財源として所要額を盛り込みました。

　以上の見直しの結果、財政調整基金の残高は、令和15年度末においても30億円を維持できる見通しとなりました。

　今後も、物価の高騰や地震などの自然災害、異常気象による多量の降雪など、懸念される事象が多い中で、将来への備えとして一定の基金残高を維持しながら、「住みよいまち日本一　健康田園文化都市・しばた」の実現に向け、健全な財政運営による持続可能なまちづくりを進めていきます。

今後の対応について

　今後も、経済状況や国の予算の変化、事業計画の見直しなど、財政への影響度合いに応じて、財政計画をローリング（一部見直し）し、検証していきます。

　なお、財政計画に盛り込んだ事業は、市議会での予算審議を経て議決された後、実施されます。

計画の詳細

　計画額などの詳細は添付ファイルをご覧ください。

添付ファイル

• 財政計画（令和6年2月現在） （PDF 50.4KB）
• 財政調整基金及び減債基金残高（令和6年2月現在） （PDF 87.1KB）
• 公債費に対する年度別交付税措置等一覧表（令和6年2月現在） （PDF 262.9KB）
• 財政用語の解説 （PDF 94.4KB）

関連リンク

• 新発田市まちづくり総合計画　基本計画
• 令和4年度「財政計画」の見直しについて